北京オリンピックスキージャンプ競技で、高梨沙羅選手が、「スーツの太ももまわりが規定より2㎝太い」という理由で失格になりました。
選手が泣いている姿にこちらもとてもつらい気持ちになりました。団体戦は他の選手に迷惑がかかるということもあり、本当に悲しいですよね。
このスーツの「測定方法」には疑問がのこります。
「スッキリ」でスキージャンプ 竹内択選手が解説してくれましたので、測定方法やコメンテーターの意見も交えながらご紹介します。
竹内択選手
スキージャンプ選手五輪3大会出場
ソチ五輪団体銅メダル
竹内択選手による測定方法解説
・ランダム・抜き打ちでチェックされる。誰が測定されるか分からない。
・競技後に測定
・メジャーで計るので測る人によって大きさが変わる。ゆるく図る人、きつめに図る人がいる。2㎝程度の差は測定する人によってかわってしまう→あいまいな部分がある。
・ズボンが上がっていたり、裾のゴムの部分でひっぱられ下がることもある。ズボンが少しずれるだけで幅が変わってくる。それを二人きりで測定するので、果たして正確に、公平に測定されているのかわからない。
・ルールもコロコロ変わる。解釈が難しいルールもある。
・ワールドカップで何戦もしてきて失格になっていないのに、いきなりオリンピックで失格になっている。基準がきびしくなっているのかもしれない。
失格になるかどうかは選手自身も気を付けているし、触ってみてわかるもの。
失格になる選手はワールドカップでたまにいる程度。
今回の高梨沙羅選手の失格は腑に落ちないし疑問だとのことでした。
全員チェックするわけではないのもフェアではない気がします。
さらに自分の太ももが細くなることもあります。
競技前に全員測ることも話には上がっているが、運営上難しい等の理由でなくなってしまうそうです。
選手間でも「あの選手のスーツ大きくない?」等という話はよく出るとのこと。
自動メジャー等で全員同じ条件で測定しなければ不公平だと感じます。なぜ事前(競技前)にチェックしないのかもわかりません。
「かわいそうすぎる」
「事前に言ってあげて」
「ルールを変えるべき」
との声も上がっています。
しかし「よくあること」との口コミもありました。
スキージャンプはわずか数センチのゆとりが浮力になって結果に差が出てしまう競技なので、測定はすべきですが、測定方法に問題がありそうです。
鷲澤 徹コーチコメント
チームが用意したもの。チームが悪く高梨選手は悪くない。
Wチェック以上のことをして、とても気を付けている。
スキージャンプスーツ規定
前提:すべての箇所で体にぴったりあうもの。
最大許容差:体に対して1~3㎝(女子は2~4㎝)
スキージャンプ混合団体 失格選手
高梨沙羅
ドイツ カタリナ・アルトハウス
オーストリア ダニエラ・イラシュコ シュトルツ
ノルウェー アンナ オディーネ・ストロン(2回目で失格)
ノルウェー シリエ・オップセット(2回目で失格)
メダルが狙える強豪国ばかりなので「陰謀論」もありえるのではとのことでした。
さらに「女性のみ」というところも疑問です。
フェアにしないと競技自体が成り立たないとのコメントもありました。
スーツの大きさで飛距離が変わるのでぎりぎりを狙ってグレーゾーンのスーツをつくることもあるそうです。
しかし国技として大量の資金をつぎ込んでいる国もあることから、基準に満たないスーツを着用するとは考えにくいですよね。
失格メンバーを見ると意図的とも思えてしまいます。
まとめ
1本目失格でも2本目に素晴らしいジャンプを見せてくれ、本当に感動しました。スキージャンプ高梨沙羅選手は限りなく悪くないといえるとのこと。
やるせない気持ちになります。辛いルールだと思いました。
高梨選手は103.0メートルを飛び、124.5点をマーク。好成績を残した後の失格は辛すぎますし、違和感を感じてしまいます。
4年間この日のために努力した選手が失格になる姿は辛すぎます。
かなり疑問の残る「失格」です。しかし高梨選手は悪くないですし、測定方法がアナログなので、検査にコーチが立ち会う等フェアにしないと競技が成り立たなくなるとのコメントもありました。
全員フェアに、同じ基準、測定方法で第三者立ち合いの元測定すべきと感じました。